田地野 彰 金丸 敏幸 Educational Testing Service(ETS)
研究社
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前回に引き続き、この本についての話題。
今回はこの本に出てくるリーディングの単語問題について調べてみる。
なぜこの本について調べたかというと、唯一の公式問題集であり、この本の難しさを知ることがTOEFL ITPの難しさの指標になるからだ。
単語問題とは、例えば次のような問題である。
本文:It is employed, therefore, mostly by bottom dwellers that do not move quickly or efficiently.
問題:The word "employed" is closest in meaning to
(A)used
(B)occupied
(C)developed
(D)provided
解答: (A)used
※TOEFL ITP(R)テスト 公式テスト問題&学習ガイドより引用
このような問題はTOEFLの定番中の定番問題で、高得点を取るためには落とせない問題ばかりである。
今回の記事では、この問題集の単語問題に出てくる単語の難しさを調べた。
単語の難易度を調べるのには、Weblioの学習レベルの目安を指標にした。
例えばemployという単語はレベル2である。このレベルをリーディングの単語問題に出てくる単語全てについて調べた。
なお、時制と名詞の単複、-ing形などは適宜簡単な形に直して調べた。
また、レベルが出てこなかった場合は除外している。
単語問題は13問、よって問題文13単語、選択肢52単語、合計65単語について調べた。
なお、難易度を調べられなかった単語は5単語あったので、データは60単語の難易度の平均および出現頻度になる。
問題文の難易度の平均は4.5(高校〜大学初級レベルくらいの水準)であった。サンプル数が少なく、レベル10の単語predominantlyが平均を押し上げているが、最頻値は4なので妥当な結果だと思う。
最後に全体の平均と、各難易度の単語の出現頻度を調べた。平均は3(高校2年生、センター対策程度)と低くやはり基本的な単語をいかに使いこなせているかが鍵になるようだ。
また、出現頻度もレベル1とレベル2が17回でそれぞれ一番多く、ついでレベル3と4が7回で多かった。一方で、レベル8以上(大学以上の水準)の単語は殆ど出ていないことがわかった。ただし、全く出ていないわけではないということに注意が必要である。
これらをまとめると、TOEFL攻略の鍵になるのは基本的な単語であって、それらをいかに使いこなせるかということがまず第一に分かる。次に高難易度帯(大学〜大学院レベルの水準)も出ていないわけではなく、高得点を叩き出すためにはこれらの単語も結局は習熟しないといけないということがわかる。
しかしながら、これほどまでに基本的な単語が多いとは意外な結果ではないだろうか?
※今回の記事は、問題集一回分のデータのみを参考にしており、本番のITPテストの難易度を保証するものではなく、また本番で今回調べたのと同じ程度の難易度の単語ばかり出るわけではないということをご承知ください。
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